Dさんの自信
新高校生Dさんの定期テストの答案が返ってきました。
全科目平均点以上で、数学と英語は高得点でした。
ほっと一息です。
入学前は高校の授業についていけるかどうか、心配していたのが嘘のようです。
思い返すと中1のDさんは「学校の授業を少しでも理解したい。」と
田中塾の門をたたきました。
小学5年生の頃からわからないまま放置され、自信のない消極的な性格も障害になっていました。
本人も親御さんも相当な危機感を感じていました。
ですので、塾での勉強はさかのぼって復習をしなければなりませんでした。
とにかく時間をかけて基礎学力をつけなければなりません。
本人は大変さやら恥ずかしさやらで苦しむ期間が続きました。
基礎学力が不足している子どもは、一朝一夕には結果が出てきません。
つまずいていた期間と同じくらい時間が必要な子もいます。
時には焦りが見え、Dさんは「私の頭では覚えられない」と嘆き、親御さんも「うちの子は幼少の頃から言葉などを覚えるのが遅く、無理矢理勉強をさせてもかわいそうな思いをさせるだけかもしれません。」と案じられることもありました。
しかし絶え間ない努力と辛抱の末、中3の夏くらいまでかかりましたが、
テストの点数や成績に良い兆しが出てくるようになりました。
そうなると表情までがらりと変わってきます。
自信がありありと表れてきます。
進路の決定では「あの高校は受からないだろう。
万が一受かっても高いレベルについていけないだろう。」と周りの心配をよそに、
本人は淡々と目標に向かって努力を続けていました。
結果は見事合格し、志望校に通うようになりました。
本人も親御さんも大喜びです。
さらに誉められるべきは、Dさんは受験が終わったあとも緩むこともなく、これまで通りの勉強を続けていました。
ひとたび学習面で苦労し立ち直った子どもは、「努力の大切さ」をだれよりもよく知っています。
最近では「大学に行きたい。」と目を輝かせるようになりました。