3月

  • 03月26日 春は子供たちが元気いっぱいです。
    特に来月から中学生になる子供たちです。
    新しい環境にそれぞれの希望を持っています。
    「英語の授業が始まるんだよ」
    「部活は何に入ろうかな」
    「教科ごとに先生が違うから、先生の名前を覚えられるかな」
    「間違えて制服を着て小学校に行っちゃったらどうしよう」などなど。
    子供たちの期待と緊張が、手に取るようにわかります。
    しかし、疲労がたまるゴールデンウィークが終わる頃には、「小学生に戻りたいな」とぼやく子供が出てきます。

    03月27日 テストの結果が芳しくなかったK君は、失敗の理由を語り続けました。
    「先生、失敗してすいません。家庭学習の時間が足りなかったし、問題をよく読まなかったし、見直しもしなかったし・・・」などなど。
    気持ちの切り替えができないようです。
    田中は「『失敗』を『失敗』と思った瞬間に、それは『失敗』ではなくなるんだよ。
    だからあなたは『失敗』をしていないよ」。
    禅問答のようなアドバイスをしましたが、K君には意味がわかるはずです。「失敗は成功の元」ですよ。

    03月28日 M君が、通知票を見せてくれました。
    これ以上はないだろうという見事な数字です。
    定期テストなども良い結果を出せるようにはなりました。
    範囲が決められたテストでは力を出せますが、受験に必要な総合力や応用力は未熟です。
    これからは、塾に依存しているだけではなく、主体的に家庭学習を充実させなければなりません。
    幸いにして、本人と親御さんはそのことを承知しています。

    03月29日 R君は「文章題」に四苦八苦しています。
    よく親御さんは「うちの子は国語が苦手だから文章題が解けないんです。」とおっしゃいます。
    この意見は半分当たっていますが、半分誤解していると思います。
    国語が苦手でも文章題が得意な子供もいます。
    要は「直観力」だと思います。
    「リンゴが8個あります。」と言われて、頭にリンゴのイメージが作れる子供や、「水が1リットルあります。」という場合に、「1リットルというのは、たしか冷蔵庫にある牛乳のパックぐらいの量だろう。」と直観できる子供は、「文章題」を苦にしません。

    03月30日 入塾したばかりのBさんは軽い躁状態です。学習に関して、これまで悩んでいた事柄を解決できるという希望を持つことができたからでしょうか。やる気と集中力は認められますが、反動が大きいのであまり張り切りすぎないようにしてください。

    03月31日 今日のE君は体調が悪そうで、青い顔をして鉛筆を走らせています。
    以前のE君でしたら、「先生、具合が悪いので帰らせてください」というところですが、少し我慢するがことができるようになりました。
    今年は高校受験です。
    幼さが抜け、精かんな顔つきになっきました。

    04月01日 子供たちには「先生のことを尊敬する必要なないけれど、『礼』は守ってください」と伝えています。
    Fさんはいわゆる「ため口」でした。
    最近ではやっと丁寧な言い回しに改善してきました。
    他の子供たちの雰囲気に影響を受けたようです。

    04月02日 お休みです。

    04月03日 卒塾生のNさんがお母さんと弟と一緒に看護士の国家試験に合格した証書を見せに来ました。
    Nさんには看護学校受験のための特別授業をしました。
    「先生、今度は弟をよろしくお願いします。理学療法士にしてやってください」。
    来冬まで英語Ⅰ、数学Ⅰ、数学Aを仕上げなければなりません。
    養成学校の入学金を貯めるバイトをしながらの学習になります。
    田中の条件は、ピアスをはずし頭髪を黒にすることでした。

    04月04日 今日で春期講習会は終了です。
    中学校に上がる子供たちは、ずいぶん予習ができました。
    新しい環境での勉強を余裕をもって始められると思います。

    04月05日 本日より田中塾15年目の新学期が始まりました。
    ゼロから開塾し、様々な親御さんのご助力ご支援を頂戴してきました。
    恥ずかしながら、開塾当初は、「自ら考える地球の子供」を育成する塾として「民主」「個人主義」「平等」そして、「来る者は拒まず、去る者は追わず」と抽象的な理念から出発しました。
    現実の地域や子供たちと関わる中で、多少なりとも具現化されたと自負しています。

    04月06日 受験が終了した中3は、3月下旬から中学の復習と高校の宿題や予習をした子供から一人ずつ卒塾していきます。
    前年度の中3の最後の一人が、今日卒塾しました。
    高校へ上がって一番心配なEさんでした。
    なんだかんだと理由を付けて今日まで学習させました。明日が入学式です。

    04月07日 春休みの間に子供たちは、各地へ旅行などをしています。
    しばしば、お菓子などのおみやげをいただくことがあります。
    それを大きな紙袋に集め、子供たちと一緒に楽しんでいます。
    そのお菓子袋を取り仕切っているFさん「人気があるチョコはすぐなくなるのに、アラレが全然減りません。」と心配しています。

    04月08日 G君が飛躍的に伸びてきました。
    反抗期の真っ最中に入塾してきたので、最初の頃は何事にも「めんどくさい」とだらだらしていました。
    最近は、他人の話を素直に受け入れ、字は丁寧に書き、自分で考えて調べられます。
    こうなればしめたものです。
    知識が増えることが楽しくなってくるはずです。
    もちろん、学力はぐんぐん上がっていきます。

    04月09日 お休みです。

    04月10日 E君は今春入塾しました。
    向学心があふれ、一生懸命勉強しています
    。しかし、難しい問題に取り組む「ねばり」はないようです。
    器用な子供ですので、これまでの学習は順調でした。
    高度な学習が始まる際に「ねばり」が必要になってきます。

    04月11日 学校の授業についていけず、どうしようもなく塾の門をたたいてくる子どもがいました。
    「これまで学校の先生は何もしてくれなかったのだろうか。」
    「親はなぜ放っておいたのだろうか。」
    「本人には何とかしようという気持ちはなかったのだろうか。」といろいろ思いをめぐらせます。
    一番の被害者は本人です。
    何年も前の単元を勉強し直すという恥ずかしい思いに辛抱しなければなりません。
    勉強がわからなくなったのは、先天的な場合を除いて大人の責任だと考えています。
    大人の創意工夫と寛容の欠如です。

    04月12日 「先生、うちの子は、あまり笑ったり怒ったりしません。感情がないのかと思われるくらいです。」とお母さんが心配しています。
    「お母さんの心配のしすぎではないでしょうか。」と田中。
    心配性の親の子供は、親に心配させないために感情のない性格になりやすいと言われます。

    04月13日 中学3年生に少しずつ、受験生の自覚を持ってもらいと、話をしています。
    特に家庭学習についてです。
    漢字、英単語、社会や理科の暗記分野は、家庭ですませて、塾では一人では、学習が困難な数学や英語の科目を集中的に行うと、一番効率がいいと、説得をしています。

    04月14日 今春、大学に進学したA君のお母さんが、来塾されました。ご挨拶程度の会話しかできませんでしたが「本人もよく頑張りましたね。」「先生、あの時見捨てないでくれてありがとうございました。親さえだめかと思われた時でした。」この一言に万感の思いが含まれていました。

    04月15日 Dさんが叱られてシュンとしています。
    お母さんの言うことはもっともですから、言い返すこともできません。
    Dさんは全く自分が悪いと思い、萎縮してしまいました。
    上手な叱かり方とは、叱られた本人が非を認めそれを直そうという気持ちが、湧き出て来るようなものだと思います。
    ただ単に子供の欠点や弱点を指摘するだけでは、逆効果です。

    04月16日 お休みです。

    04月17日 全学年を通じて「主語と述語」を見つける練習をしています。
    およそ200文弱を解きますが、理屈では教えられない単元です。
    ひたすら体感してもらう訓練をしています。
    また、学年が上になり自然に身に付くことではありません。
    要は読書量です。
    本をよく読む小5のTさんは、難なくこなしています。おみごとです。

    04月18日 Yさんが興奮気味に「田中先生の教え方はすごいと思います。」
    「どこが?」と。
    「だって塾にいて、田中先生の顔を見るだけで、勉強が進んでいくんです」
    「それは家で勉強できない理由にはなりませんね。」

    04月19日 中3にとって、夏前に1,2年の復習をしておくことは、秋以降の学力向上の度合いに影響します。
    子供たちは、「修学旅行」や「新入生歓迎会」には熱心ですが、未だ受験に対しての現実味はないようです。

    04月20日 Bさんらは勉強が終わった後、塾の電話機から家に電話をし、10分後に退室するということにしています。
    帰着の確認などご心配でしたら、電話機をお使いください。
    その際十円玉を置いていくように親御さんから言われている子供がいますが、対応を一様にしたいので貯金箱の設置などを検討しています。

    04月21日 塾での計算は、問題と途中式をノートに記録させています。
    受験生以外は、暗算をさせないようにしています。
    一問一問ていねいに計算します。時間はかかりますが、同時に、手先を器用にする、勉強をするペースを作る訓練になります。
    めんどくさがりの性格の矯正です。

    04月22日 田中先生を手伝うBより。
    「 だんだん暖かくなってきました。
    春になると、眠くなりやすくなるのはなんででしょう(笑) 
    ボーっとしている人が多いのか、事故が多いので気をつけて下さい。
    この前、授業の雑談の中で聞いた話ですが、寝ている人を無理矢理に起こしてしまうと、何万個という頭の中の細胞が壊れてしまうそうです。
    特に年をとるにつれて被害は増すそうです。
    かといって寝てばかりいても、よくないそうです。
    寝るという事にも体力を使うので、寝過ぎてしまうと逆に疲れてしまうからです。」

    04月23日 お休みです。

    04月24日 浪人生のJ君の決意です。
    「以前、僕は高校受験に向けて、田中塾へ入りました。
    最初の頃は不安でしたが、田中先生がわかりやすく教えてくれたので不安はなくなりました。
    そのおかげですいすいと勉強することができ、志望校へ合格できました。
    しかし、せっかく基礎学力が身に付いたのにかかわらず、高校ではあまり勉強しませんでした。
    昨年度リハビリテーション専門学校を受験しましたが、失敗しました。
    来年もう一度挑戦し、必ず合格しますので、よろしくお願いします」

    04月25日 新しい塾生もだんだん塾のスタイルになれてきました。
    子供たちの様子を観察して思うことは、少子化や、家庭や学校の役割の変化などにより、ますます無機質な密室で生活している気がします。
    本来、子供は他人との関わりや社会性の中で「人間」に成長すべきと考えていますが、その機会が薄れているようです。
    いろんな世代や現実を背負った子供たちが学べる人間くさい塾にしていこうと、本年度の決意です。