勉強の仕方 ①
「うちの子どもは、勉強のしかたがわからないようです。教えてやってください、先生。」
というご要望は保護者から多々聞きます。
田中からの返答はひとことです。
「とりあえず勉強させてみましょう。」
納得いかないような顔をされます。
塾では何か勉強のできる魔法をかけてもらえるのだろうと期待している子どももいます。
努力しなくとも楽に直ぐに勉強ができるようになって、成績が上がる。
そのような他力本願的な甘さでは、結果は出ません。
まずそこに気づいてもらうことが先決です。
「学問に王道なし」と言われ、全くその通りだと思います。
「勉強のしかた」は講義を受けて身に付くものではありません。
いろいろ試して、効果を見て、失敗して、反省して、矯正していきます。
Dさんはやっと「勉強のしかた」をマスターしたようです。
定期テストの準備では、範囲を正確に把握して、覚えやすいようにまとめ、集中して覚え、類似問題を解き、理解できないところを田中に聞き、もう一度確認してみる。
まるで流れ作業のように淡々とこなしています。
成績も上々。ここまで1年半以上はかかりました。
当初は、「先生、何をすればいいのですか?」
「次は何ですか?」
「どのくらい覚えればいいのですか?」
といちいち命令を受けないと勉強が始まりませんでした。
近頃では「後は暗記をするだけなので自宅でできます。」
と頼もしいかぎりです。
こうなると高校、大学へと将来の学問へ通じることができます。
塾で学んでほしいことはこの「勉強のしかた」です。
定期テストや受験の勉強はそのための練習台みたいなものです。
逆はありえません。