勉強の仕方②
Eさんは定期テスト前になると、2週間くらいの学習計画をたてられるようになりました。
大いなる進歩です。
準備をする姿勢ができてきました。
次に会得すべきは、効率がよく、試験で結果の出るような勉強方法です。
見ると、試験範囲をノートに何色ものペンを使ってまとめています。
まるでデコレーションケーキのようです。
しかしここにEさんの落とし穴があります。
こんなに時間と労力をかけたまとめノートが役に立っていないのです。
学校でもらったプリントや教科書の重要事項をなぞっているだけですので、試しに意味を尋ねてもほとんどあいまいな回答しかかえせません。
その上、本人はそのことに気づいていません。
「きれいなまとめノートだけれど、いつも時間切れで、覚えたり問題を解くことができないでしょう。」
と繰り返し忠告します。
しかし、Eさんはこの作業をしていると勉強した気になるので、止めることには不服です。
このような「勉強のしかた」がまだわからない子どもには、試験にでる問題をプリントで定着するまで練習させた方が、試験の点数は上がります。
しかしテスト勉強はこうするものだという偏見があるので、なかなか納得して矯正できません。
「勉強のしかた」を勉強するには、Eさんは失敗を重ねるでしょう。
もちろん、それを最小限にするのが教える側の役目ですが。今日も同じセリフを言い続けます。
「今何をしているか。考えながら勉強しないとね。」