英検の功罪

某都内私立中・高校で、教師が生徒に解答をあらかじめ教えるという不正が発覚しました。

恒常的になされていたようです。

英検協会発表によると同様の不正は他会場にも複数あるようで、未見も含め氷山の一角に過ぎないかもしれません。

田中塾では英検の試験は行っていませんが、準会場として2級~5級の一次試験を行えます。

試験2日前まで問題は届けられるので、前日に「対策授業」を行うことは可能です。

直接的に解答を教えないまでも、類似問題で何気なく正解に導きたくなるのが教師の人情でしょう。

また、くだんの教師は「達成感を与えたかった」のを動機としていますが、努力の末に物事が成し遂げられないこともあるという事実を、子どもに受け止めさせるのも教師の役割ではないでしょうか。

さらに英検の内容を吟味すると、例えば3級取得のためには中学3年生程度の知識が必須とされていますが、実際は「関係代名詞」や「受動態」「現在完了」など重要項目を未就学でも合格できます。

英検協会発行の対策問題集で選択問題の要領をつかめばよいのです。

ですので合格したからといって英語力を習得したと誤解している子どもたちの懸念もあります。

英語学力はクイズで習得できるものではありません。地道に日本語にする、英語にする作業の繰り返しが必要です。

 また、先日の漢字検定協会の不祥事などを合わせて、入試の際の検定試験合格者優遇処置を見直す動きも出ています。

 

2018年11月27日