家庭学習について

「うちの子どもは家庭学習ができないのですけれど、どうしたらよいでしょうか?」

と尋ねられることがあります。

正直なところ、お答えできるのは「『家庭学習』はご家庭内のことですので、外部からはどうしようもできません」ということだけです。

少々無責任で申しわけないと思いますが、いつしかそういう結論に達しました。

「塾から宿題をたくさん出してやって下さい」というご要望により、宿題や課題を出すことはできます

。しかし、一日に10分しか家庭学習をできない子どもは、どんな宿題の量に対しても10分の労力しか使えません。

殴り書きのように処置してくるだけです。

それに対して管理する側は、叱り続けることになります。

大きな声で非難したり、つねったり、帰したり、あきれたりします。

それらは一時的につくろう効果はありますが、根本的な解決にはなりません。

叱る側も叱られる側もいやな時間と労力を費やします。

いっそう、できないならできないという前提に立ち、塾での学習を組み立てる方が効率はいいものです。

ある親御さんは、「家庭学習が不可能なので塾に通わせています。」とおっしゃいます。

直裁なご意見ですが、塾での学習に家庭学習が加わるともっと伸びる可能性がある子どももいます。

また、範囲の定められている定期テストでは高得点をとれるものの、学力テストや確認テストでは芳しくない子どもは、明らかに家庭学習が不足していると言い切れます。

子ども側と親御さん側双方の家庭学習ができない理由を列挙してみます。

子ども側

・眠くなる。

・集中できない。

・面倒くさい。

・隣の部屋のテレビがうるさい。

・親から「勉強しなさい」と言われ、やる気をなくす。

・教材や教科書が学校にある。

・何をしていいかわからない。

・勉強する意味がわからない。


親御さん側

・子どもが疲れている。

・勉強を教える時間がない。

・自分が教わった頃と解き方が違う。

・部屋が片づいていない。

・すぐに怒ってしまう。

・親自身が疲労している。

・何をやらせていいかわからない。

・勉強させる動機が見つからない。

それぞれの言い分や事情はありましょうが、家庭内における学習する雰囲気と家族同士の協力が鍵だと思います。

 

2018年11月25日