情報戦化する定期テスト

中学生たちは定期テスト対策に大わらわです。

早くから塾に来て勉強する姿をを見て、小学生たちは驚いています。

「中学生になったら、こんな風に勉強するんだよ。」と、田中は上級生の背中を見せるのも良い経験だと思っています。

今回の中間テストは、夏休み明けからほとんど間がありませんでした。

途中に運動会やシルバー連休が挟まれていましたので、中学校での実質学習期間は数週間でした。

このようなテストの場合は、情報を制した子どもが利を得ます。

例えばFさんはテスト前になると職員室に通うようになり、出題しそうな問題情報をちゃっかり得てきます。

また、教師側も教える時間が縮小されるので、授業だけでは足りず、プリントを配布して各生徒の学習に頼らざるをえません。

テスト3日前くらいに配られたプリントを暗記することが大事になります。

そういった機転をきかせて、小回りのきく子どもは高得点を取ってきます。

開設当初の田中塾では、定期テストの点数をあげるためにいろいろな試みをしました。

例えば、定期テストを何年分もコピーをして、教科の先生別に出題傾向を分析したり、

子どもからノートや教材を借り受け予想問題を作成したりなどです。

確かに功をそうし成績や順位が上がり、本人も親御さんも喜ばれました。

しかし、それは付け焼き刃的な成績でしかありません。

なかには「自分はできるようになった」

「勉強なんて簡単なもんだ」と勘違いをする子どもが現れてしまいます。

ダイエットと同じく、急激にことを行ったものはすぐにリバウンドしてしまいます。

恒常的な体質改善しか解決策はないのにかかわらずです。

それでも定期テストの順位を上げ内申点を稼ぎ、高校受験で成功すれば何とかなるだろうという考えはあると思います。

けれども、そうした手段や運だけで入学した子どもの苦労をたくさん見てきました。

身近な功を焦るあまり、インスタントに子どもを教えた失敗も重ねました。

現在、定期テストの準備期間は「勉強のしかた」を集中的に教えられる機会ととらえています。

 

2018年11月25日