子どもの疑問
Dさんが突然「死んだらどうなりますか?」と尋ねてきました。
ひょっとして、学校や家庭で悩みを抱えて、気にするようになったのかといぶかりましたが、その心配はなさそうです。
どの子どもも成長過程でこのような問いを発します。
だいたい小5~中1くらいで、自分という存在が見えてくる頃です。
大人へのパラメーターでもあるようです。
田中は答えを用意してあります。
いろいろな説を披露して、選択は本人に考えさせる手法をとります。
親御さんの信仰心には気を使う場合もありますが。
田中「死んだら肉体は滅んで、ハイそれまでという考え方が主流かもしれないね。」
Dさん「それでは魂とか、霊などはないんですか?」
田中「人生観や宗教観の違いで考え方が変わるから、まずどんな説があるか知ることから始めないとね。例えば
・霊魂は不滅で生まれ変わりを繰り返す。
・天国や地獄など次のステージに移る。
・生まれる前の状態、つまり「無」に返る。
など千差万別だね。
人類がずっと探求してきたことだし、死ねばわかるとは限らないしね。」
Dさん「先生は、どれが正解だと思いますか?」
田中「先生は、今生きている時間と空間が普遍で永遠だと思うから、死もその中に入っていると考えているよ。」
Dさん「よくわからないです。」
田中「ごめんね。先生も本当はわかっていないんだよ。」
その他よくある質問は、
「運命って信じますか?」
「宇宙人っていますか?」
「夢ってなんですか?」
「時間に始まりと終わりはありますか?」などです。
時間を忘れて子どもと会話に熱中することもあります。
たまには深刻な問いもあります。
「自殺したら浮かばれないって、本当ですか?」
「人を殺して何で悪いんですか?」
「なぜ生きなければならないんですか?」
「そんなつまらないことを考えないで、勉強しなさい」
「大人になればわかります」などとかわしたくなることもあるかもしれません。
しかし、子どもの質問にはまっすぐ向かっていきたいと思っています。