いい学校とは? ②

親御さんからは「田中先生、いい学校を紹介して下さい」とよく尋ねられます。

しかし「いい学校」の定義が難しく、田中の知っている情報は、親御さんのそれと比較して多少有利だとしかいえません。

せいぜいは、長年の学校の変遷と実際通った卒塾生や親御さんの報告や感想を耳にする程度です。

そこで簡単に計る基準は「偏差値」ですが、学年300人程度の規模では、

上下10、つまり偏差値「50」の学校では、40~60くらいまでの成績分布があります。

ですので「40」の子が入試制度を有効に使い、合格することは可能です。

そこで勘違いしてはいけないのは、「50」の入学したからといって、自分の実力が「50」になったわけではありません。

親御さんから見ても、子どもの学力以上の偏差値の学校に入学させたからといって、それは「いい学校」に入れ、受験が成功したことにはなりません。

また、田中の観察と感触から得たのですが、私立の偏差値と公立の偏差値では、重みが違います。

公立のほうが3~5高いと考えています。

ですから、偏差値55の私立A校と50の公立B校とは、入学難易度が同じです。
 
もちろん偏差値が高く、大学進学実績が優秀な学校は、「いい学校」と称されるべきです。

しかし子どもに合わなければ、「絵に描いた餅」にすぎません。

入学後、いい先生や友だちと出会い、人生において成し遂げたい事柄を見つけ、将来につなげることができるような時と場所を、「いい学校」と呼べるかもしれません。

「一期一会」みたいなものだと思っています。

 

2018年11月25日