依存心
Bさんは依存心の強い子です。
概して末っ子などの下のお子さんが、特に年が離れたしっかりもののお姉ちゃんやお兄ちゃんがいる場合に強い傾向にあるようです。
問題を解く姿勢にもそれは現れます。
じっくり考えたり粘ったりする前に
「先生、わからないので教えて下さい」
と頼ってきます。
そういうときはやんわりと突き放します。
「考えればわかることは教えません」と。
しかしBさんはこりずに
「考えましたけれど、わかりませんでした」ときます。
「それなら、ヒントをあげるからもう一度考えてみなさい」と田中は譲りません。
Bさんに教えてしまうのは簡単です。
その日の授業も形だけはうまくいきます。
しかし、その繰り返しでは依存心が弱まることはありません。
将来的にも学習に対する姿勢を改めないと、苦労するのは本人です。
Bさんはゆったりとした特有のペースを持っているので、年上の兄弟はそれを見てイライラしてくるようです。
そこで代わりにサッサと片づけてしますようです。
「なんでも人がやってくれるんだ」とBさんは、人に頼る処世術を身につけてしまっています。
いつまでもお人形さんのようではだめです。