定期テストの準備②

定期テストの準備を通じて「勉強のしかた」を学ばせようとしています。

中3にあがるまで時期までは、テストの点数や順位などで高得点を出すことを優先するより、

自分なりの「型」を習得させるべきだと思います。

例えば野球のピッチャーを育てるならば、中学生までの身体が伸び盛りの時期には、基礎体力を身につけることが最優先です。

目先の試合のために変化球や特殊技をマスターさせる指導者がいますが、将来の成長度合いを考えると、小手先に頼るプレーは教えたくないものです。

逆にせっかくの才能をつぶしてしまう危険もあります。

学習も同様で、基礎能力と自分なりの勉強方法を獲得する時期には、あせらず丁寧に勉強させたいものです。

今回はテスト勉強の悪い例をあげてみます。

思い当たる子はすみやかに矯正してください。

・「教科書、ワーク、プリントの管理ができていない」

学習の用意の段階ですでにつまずいている子がいます。

日常的な教材の整理整頓、プリントのファイリングなどをきちんとしなければなりません。

試験勉強がプリントの整理に割かれて時間オーバーでは困ります。


・「見ているだけで暗記できると誤解している」

試験直前には、学校からドタバタと暗記するべきプリントが出されます。

出す各教師側からだと少量ですが、出される側の子には大変な総量になります。

それらをただ眺めて暗記しようとしている子どもがいます。

覚えた気になっていても、試験では思い出すことができないことがあります。

本人は面倒くさいので、楽をしているつもりの子もいます。

英単語・漢字、社会理科の用語などは、手に暗記させる気で作業しなければ定着はしません。

・「市販の準拠問題集や通信教育の教材にたよる」

子どもはそれらの表紙の宣伝コピーに惑わされがちです。

「よくでる~集」「これだけで~点アップ」「必ずここが出る~」など。

しかし、定期テストが要求している学力とそれらには大きなずれがあります。

それに気がつかない子は、何度も同じ失敗をします。

日々の授業をしっかり聞き、ノートをきちんと取り、独自のまとめノートを作り、

何度も手で書いて覚えることより効果がある勉強方法はありません。 

「学問に王道なし」といわれます。

短時間の学習で、楽な方法で成績が上がることはありません。

仮に山が当たったり、情報収集のおかげで高得点を得ても、学力を身につけたことにはなりません。

将来そのほころびがはげたとき、苦しむのは本人です。

 

2018年11月25日