ほめることについて
入塾申込書にはご家庭からのご要望をいただく欄があります。
その中で「家で誉められることが少ないので、出来るだけ誉めてやっていただけると有り難いです。」とありました。
ご家庭の中での厳格な様子が思い浮かばれます。
他にも「子どもを絶対にほめないのが、うちの教育方針です。」と公言されるご家庭があります。
お父さんに多いのですが話をうかがうと、ほめることによって子どもの気がゆるみ進歩が止まるのではないかと考えられているようです。
検定試験に合格したり、成績の順位が上がった時にも「やれば結果がついてくるのはあたりまえだ。
より目標を高く、まだまだがんばれる。」と背中を押し続けるようです。
部活動の先生などもそのようなタイプがおられるようです。
試合に勝利した後「何だ!今の勝ち方は、あの程度の相手に手こずっているようでは、先が思いやられるぞ。」
ほめられるどころか、しかられる場合もあるようです。
それでは、田中はどうかと言えば、ほめ続けるスタイルを選択しています。
理由はいろいろあるのですが、ほめる材料を見つけた瞬間、すぐほめることにしています。
「字がきれいだね。」
「発音がいいね。」
「計算が正確になって来たね。」
「前回間違えた問題を解けるようになったね」などです。
それには子どもに対しての細かな観察が必要です。
欠点を見つけるのはたやすく、的確に長所を見つけるのは本当に難しいものです。
しかし、何でもほめればいいのかというとそうでもなく、子どもも「おだて」にはそうやすやす乗ることはありません。
逆に子どもあつかいされたと、不快になることもあります。
「もっとほめられるようにがんばろう」と奮起させるには、子どもの真の姿が見えていることが前提になります。