はげまし方の難しさ

 

秋も深まり、刻々と受験シーズンが近づいてきました。

しかし、受験生のDさんがしょげているので理由を尋ねてみました。

どうやら中学校の個人面談が原因のようです。

「私が行きたい高校に、担任がいうには今のままでは絶対無理だと言われました。

何かやる気なくしてしまいました」

 田中は「そんなことはないよ。順調に合格に近づいているでしょ。会場テストの結果も悪くなかったしね・・」

しかしDさんは「志望校のレベルを下げたくなりました」と覇気がありません。

受験に絶対はないように、指導の中では「絶対合格するからもう大丈夫だよ」

という文言はありません。

また、安心して油断をさせないためにも、楽観的な言葉をかけないようにします。

ですのでもう少しがんばってほしいと奮起を促すときに、

「このままではだめだな」とか「一生懸命に努力しないと合格しないよ」

という言葉選びになります。

そのはげましで「なんのなんの、なんとしても合格するぞ。そのためにもっと努力をしよう」

という感化を先生は期待しているかもしれません。

しかしDさんのように、薬が効きすぎて自信をなくす場合があります。

必要以上に深刻に考えてしまい、やる気がそがれるケースです。

そんな子供が増えてきたように思えます。

はげまし方は難しいものです。

調子に乗せてもだめですし、ほめすぎてもだめです。

ほめないというはげまし方もあります。

上手なはげまし方は、子供の性格を考えながら少し背中を押すくらいの案配がよいようです。

2018年11月25日