こだわりすぎて
学習において基本事項の習熟は大事ですが、たくさん教える事柄がありますので、
ある程度の見切りをつけて次の単元に移ります。
今の段階ではこれ以上理解は難しいと判断したら、時間をおいてもう一度挑戦させたり、講習会などで集中的に学習することになります。
7~8割くらいの習熟度で次に進みます。
しかし、切り替えがうまくできない子がいます。
Dさんなどはそういう性格で、一種の完璧主義の傾向があります。
もちろんこの性格は弱点ではなく、一つのことにこだわる姿勢は重宝されるべきものです。
しかし、テストとなるとこの性格は障害になることがあります。
次々と要領よく準備をこなすことができず、中途半端なままテストを迎えがちです。
例えばまとめノート作りに手間をかけすぎて覚える暇がなかったり、難しすぎて出題の可能性がない問題にずっと取り組んでいたり、
他の教材を買い込み、大事なワークができなかったりします。
まれに次のようなパニックに近い状態に陥ることもあります。
7~8割理解しているのでそのまま普通に70点~80点とれる学力があります。
しかし、こっだわり癖の子供は、理解していない残りの2~3割が気になり、どうしようもなくなり、今まで学んだことが飛んでしまいます。
一つでもわからないことがあると、芋づる式にあれもだめこれもだめの状態になり、誇大妄想的に「私は全然だめなんだ」と自分を卑下します。
そうなるとテスト勉強どころではなくなります。
頭が真っ白になってテストを受けてきます。
そうならないために、何事にもある程度の余裕が必要と思われます。
突き詰めて追い込まれる前に、少々わからなくても「これでよし」という楽観的な姿勢もよいかもしれません。